破れて長年しまい込んでいた祖母の形見の浴衣
小諸で叶った思い出のリメイク
こもろ浪漫はまちなかや寺社を巡るだけではなく、さまざまなロマンを叶える場でもあります。
今回は番外編。恥ずかしながら、こもろ浪漫スタッフの思い出の浴衣のお話です。
20年ほど前に亡くなった祖母は、普段着として自分で仕立てた着物を着ている人でした。
その祖母が仕立てた朝顔柄の浴衣。
高校生の頃、河川敷の花火大会にその浴衣を着て出掛け、どこかに引っ掛けて破いてしまいました。
何度かさまざまなところに補修ができないか相談したのですが、着たときにどうしても目立つ位置の傷だったため、引き受けてくれるところがなく、直せないままになっていました。
どうしても捨てることができず、ずっとクローゼットにしまい込んで20年以上。
ご縁があって小諸でこもろ浪漫というイベントを立ち上げ、そこで出会ったのが洋裁屋atorieさんでした。
好きな生地でお洋服などの製作をお願いできるだけではなく、着物や浴衣のリメイクもされていると知り、ダメ元でこの浴衣のリメイクのご相談をさせていただきました。
実際に見ていただくと、正しい保管ができていなかったことも影響してか、生地は手で裂けるほど傷んでいることが判明。
洋服にリメイクしても普段づかいするのは難しいかも…との見立てでした。
思い返してみると、この浴衣はおそらく祖母が私の母用に仕立てたもの。となると、半世紀以上前のものということになります。
どうしても諦めきれず、デザインなどのアドバイスをたくさんいただきながらリメイクをお願いしました。
そして仕上げていただいたのがこちら。
長く着られるように、裏全面に接着芯を張るなど、とても丁寧にリメイクしていただきました。
動きやすく、普段づかいも問題ありません。
たくさんあった祖母の着物は、小柄でサイズが合わなかったこともあり、ほとんど処分してしまって手元に残っているのはこの浴衣だけでした。
祖母の思い出をすてきに蘇らせてくれたことに心から感謝しています。
丈夫に作っていただいたので、こものみ市でも着用予定。たくさんの方に見ていただけたら嬉しいです。
洋裁屋atorieさん、本当にありがとうございました。
洋裁屋atorie
■住所:長野県小諸市荒町1-2-3
■営業時間:午前10時半~午後6時 定休日:水曜日